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2018/01/10

玉木優&コリン・ウィリアムズ氏デュオ・リサイタルを終えて

トロンボーンのリサイタルに訪れたのは、去年3月の南西ドイツ放送交響楽団首席トロンボーン奏者である清水真弓さんが一時期加入していた『スローカー・トロンボーン四重奏団ジャパンツアー2017』以来なので約10ヶ月ぶりでした。

玉木優さんは南デンマークフィルハーモニー管弦楽団の副首席トロンボーン奏者。彼を知ったのは、私がC.G.CONN 88Hの音色が好きで、そのビンテージ楽器であるElkhart工場生産品のトロンボーンを吹いていた元ウィーンフィル首席奏者のイアン・バウスフィールド氏に師事していたという事を知ってからです。
玉木さんの実演奏は聴く機会が無く(前回のソロリサイタルは行けなかった)、彼がSlide Japanのメンバーでもあるので唯一の音源としてはこのSlide JapanのCD音源のみ。海外オケ所属の日本人奏者の演奏が聴ける機会はあまり無いので、このCDを聴きながら期待半分不安半分でした。

デュオとして参加のニューヨークフィル副主席トロンボーン奏者のコリン・ウィリアムズ氏。首席奏者のジョセフ・アレッシ氏はトロンボーン吹きなら知らない人はいないであろう神様といわれる方。コリンさんはアレッシ氏の弟子でもあります。生演奏は聴いた事は無いですが、CD音源やDVD等では何度も聴取させて頂いているのでかなり期待していました。

玉木さんのリサイタルの意味

演目を確認すると、デュオとソロ、そこに玉木さん主宰の『トロンボーン合奏団 WA!!』が加わるマーラーなど。若干肩透かしをくらったような感はありました。
ただ、12月に日本での活動に専念する為に半年間オケを休団する発表をされていたので、その活動の一環かと思っています。去年結成した『トロンボーン合奏団 WA!!』も自身の、また有望な若手の研鑽・経験を積ませるには絶好のチャンスかと。メンバーの中には去年ITA Trombone Quartet Competitionで優勝したトロボーンカルテット カプリッチオのメンバーもいますが、プロでも日本ではなかなかそういう機会に恵まれませんし、今どのぐらいのパフォーマンスが出来ているのか、どのぐらいのレベルなのかを見極められるチャンスでもあるのでしょう。
 

ホールの鳴りに合わせて響かせる

実際の演奏は、うーん。私がそんなに言える立場では無いのですが、席の問題だったかも知れませんが音が埋もれる感じ。響きは悪くないんです。でもイントネーションがぼやけるんです。アタックが悪いわけでは無いです。同じメーカーのシャイアーズを吹いているコリンさんと比べると響き方が違う。何となく訴えかける力が弱いんです。玉木さんのはドイツオケの溶け込ませるような響き方なんです。

ホールの影響も多分にあると思います。シュタンウェイのピアノも響が散漫でしたしホールの残響音も多めです。でも奏者はホールの特性で吹き方を換えるのが普通です。それに同ホールで2016年11月にクリスチャン・リンドベルイ氏のリサイタルも聴いていますが、練習不足ではあったようですがかなりのパフォーマンスを感じました。
私は彼の音色は好きです。楽器やマウスピースを変えたからなのでしょうか。前はクルトワやゲッツェンの4147IBを吹いていたと思いますがキャラクターがかなり違うので思い切った選択だと思います。
ブログでは50%ぐらいしか出来なかったと書かれていました。悔しさもあるのでしょう。
 

すべてのジャンルはマニアが潰す

平日の夜という事もあり空席は目立ちました。そういう場合演劇舞台公演のように身内メンバーでチケットを捌くのはよくある方法で、どうしてもクラシックというジャンルに寄りがちなリサイタルでは、有る程度の玄人が集まる割合が多いです。
そんな中ライトな感覚の聴取者は内輪的な会場の雰囲気に馴染めない事も多く、また来て頂けるもしくは来たいという気持ちになってもらえません。ブシロードの社長が新日本プロレスを買収した後に『すべてのジャンルはマニアが潰す』といわれた事があります。玄人的なマニアの中には新参者は入っていけない場合が多くファン層は広がりません。今回の公演は自由席でしたしそこまでのマニア的な方はあまり見受けられなかったのですが、玉木さんが今後半年間に各地を回ってすそ野を広げる活動というのはとても有意義だと思います。
https://ameblo.jp/yutamaki-trombone/entry-12335623287.html
 

3月には彼の師匠であるイアン・バウスフィールド氏とのワークショップとリサイタルです。
私は玉木さんの今後の活動を心から応援しています。

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